「年をとるにつれて、われわれは、時間の価値について、感覚を鋭くする。実際、ほかの何ものも、重要でないと思われる。そしてわれわれは『時間のけちん坊』になる」
19世紀に活躍した英国の作家、ウィリアム・ヘイズリットが残した格言です。
差しさわりなく日常生活を送れる健康寿命は現在、男性で73歳、女性で75歳だそうです。
いままで考えもしなかったのですが、私の健康寿命はもうほんのわずかしか残されていないことに最近気づかされました。
これからは、いままで出来て当然だったことが、成し遂げるまでにしんどい思いをすることがだんだん増えていくことでしょう。
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ここ3~4年は、コロナによる行動制限によって、旅行などの遠出の外出は控えてきました。
昔から旅好きだった私は、現役の頃には行きたくても時間が取れないまま先延ばししていた旅行プランがいくつもありました。
定年を迎えると、それらの旅行プランを次々と実行に移してきました。
当時妻は「私はどこにも行ったことがないので、どこに連れて行ってもらっても新鮮だわ」などと言っていましたが、今ではテレビの旅番組などを見ていても「あそこに行った時はこうだった」などといっぱしの旅行通のようなコメントをするまでになりました。
コロナ自粛期間が終わり、旅行の再開をしようとしているのですが、以前のように身軽に腰を上げる気にはすぐにはなれません。
先立つもの(旅行資金)の関係もありますが、コロナ禍の3年の間に気力が衰えてきているのかもなどと思ってしまいます。
旅行だけでなく、死ぬまでにやりたかったことのどのくらいが実現するのでしょうか。
そんなことを考えているうちに,「最高の人生の見つけ方」という映画を思い出しました。
最高の人生の見つけ仕事に人生をささげた大富豪エドワード(ジャック・ニコルソン)と、家族のために地道に働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)は、入院先の病室で知り合います。共に余命は6か月。やりたいことをすべてやり尽くそうと決意し、無謀にも病院を脱出すると、“やりたいことリスト”を手に、さまざまなことに挑戦します…。
この映画は何度もテレビなどでも放映されましたから、ご存知の方も多いと思いますが、金にものを言わしたとは言え、やりたいことに次々と挑んでいく二人を見ていると、最高の人生を見つけるには、やはり行動に移さないと見えてこないのだな、と感じたものでした。