コロナ禍のなかで、すっかり定着しつつある感のあるリモートワーク、緊急事態宣言下のなかで、国や地方自治体はさらなるリモートワークの徹底を求めています。
一方、大学ではオンライン授業が広く行われており、せっかく入学したのにキャンパスに足を運ばず、もっぱら自宅でオンライン授業を受けていることから、友達をつくる機会もなく、寂しい思いをしていたり、不満をためたりしている一年生も多いと聞きます。
ところで会社と大学では、リモートの活用の仕方が結構違うようです。
仕事でのリモートは、朝の就業開始時間には、朝礼などもあり、カメラをオンにするよう求められるのが通常です。
なかには、これに反発し、カメラをオンにするのを強要されるのはハラスメントではないか、などと言う人もいるようですが、大半は、これは当然のことと受け止める人が多いようです。
知り合いの大学教授に聞いたところ、大学のオンライン講義では、ほとんどの学生がカメラはオフにしていて、教員の間でも「顔を出しなさい」などと強制するのはやめよう、と申し合わせているといいます。
「発表する時は顔を見せてよ」と頼むこともありますが、「今日はスッピンなので見せたくない」「カメラは嫌いなんです」と返ってくると、それ以上は言えなくなるそうです。
私はオンライン授業は勿論のこと、リモートワークも行っていません。
ただ桜の開花の時期となって、「オンライン花見」のお誘いを受けましたので、準備のため初めてパソコンのウェブカメラを駆動してみました。
自分の顔が大写しになった画面を見て、こんな風貌を皆さんに見せるのかと思うと、思わず腰が引けてしまいました。
オンライン授業やリモートワークを実施している方々のなかには、私と同じように、自分の顔を見ながらのやりとりに独特のストレスを感じている人もいるのだろうと感じました。
ただ逆にリアルに面と向かって話をするより、モニター越しならスムーズに話せるという人もいるのかも知れません。
学生さんは嫌なら顔を写さずオンライン授業を受けられるのでしょうが、仕事でのオンライン会議などとなると、そうはいかないでしょう。
コロナ禍のなかで始まったオンライン会議においては、リアルな会議とは違った心理的ストレスがあるのかもしれないな、などとウェブカメラをいじくりながら思っています。
Larisa Koshkinaさんによるpixabayからの画像
【リモートワークにより20代のストレスが増加】
企業などで実施されているストレスチェック(SC)で、人材活用支援会社「ヒューマネージ」(東京)が昨年1年間に請け負った70万人分のデータを分析したところ、医師による面接が必要な「高ストレス者」と判定された受検者の割合が20歳代で増加していたことが明らかになりました。
同社は、働く若手が孤立し、コロナ禍で心理的負担を強めているとみています。
ストレスの原因は、「働きがいのなさ」「職場環境」が目立ったようです。
在宅勤務になり、上司らの支援が受けられずに負担を感じているといいます。
リモートワークの社員の不調は、会社に気づきにくく、産業医とのオンライン面談などの対策を講じる必要があるようです。
リモートワークもオンライン授業もリアルなやりとりとの組み合わせが大事になります。