日本経済を支えてきた製造業ですが、代表格の車で言えば、トヨタ、日産、
ホンダ、マツダ、スバル、三菱自動車、スズキ、ダイハツと8社もの主要メーカーがしのぎを削っています。
家電においては、パナソニック、ソニー、三菱電機、シャープ、日立製作所、富士通ゼネラル、アイリスオーヤマ、オムロン、船井電機、山善などです。
私は以前から、日本にはなぜこんなにたくさんのメーカーがあり、世界市場の熾烈な競争のなかで、こんなに沢山の企業がよく生き残ってこれたものだと感じていました。
それは製薬・医薬品業界も同じです。
武田薬品工業、大塚ホールディングス、アステラス製薬、第一三共、大日本住友製薬、中外製薬、田辺三菱製薬、塩野義製薬、大正製薬、そして今回アルツハイマー病の画期的治療薬開発で話題になったエーザイなどなど…。
しかし今回の新型コロナウィルスがもたらしたパンデミックのなかで、ワクチン開発においては、ファイザーやモデルナ、アストラゼネカの欧米メガファーマ(巨大製薬企業)との力の差を見せつけられた気がします。
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そんな反省を踏まえてか、新薬競争において海外に対抗すべく、国立研究開発法人日本医療研究機構(AMED)が、国内製薬企業17社の「社外秘」のデータを使い、新薬の候補物質を効率よく探す人工知能(AI)の開発に乗り出すようです。
これほど多くの製薬企業がデータを持ち寄り、創薬のためのAIを共同開発することは、世界でも例がないといいます。
欧米製薬企業に対抗するため、オールジャパンで創薬を加速させようという狙いがあります。
考えてみれば、これまで日本型経営のよいところといわれてきたのが「チームワーク」「集団の力」でした。
医療・医薬の分野で各企業が結集して、日本の底力を見せることができるかどうか、大いに期待したいところです。