昨日4日ぶりにオフィスに行くと、スタッフが入口付近にかたまって何やら話し合っています。
近づいてみると新しい案内物がスタッフの前にあります。
挨拶をした後、スタッフに聞くと「今日から上のフロアでコロナワクチンの接種がはじまります。ついては、会場がわからずお年寄りがこちらに来られることが予想されるので、入り口に案内文を掲示しておこうということになりました」との事。
私達は自治体の委託を受けて若者の就労支援を行っているのですが、無論自治体が行うコロナワクチン接種のことは何も聞いておりませんでした。
しかし、ワクチン接種会場にむかう高齢者が、エレベーターを降りた後、目の前を通りかかるので、何かを訊ねられることは予想されるわけです。
案の定、しばらくすると二人の女性高齢者が、ガラケーの携帯を握りしめてやってきました。
女性スタッフが入り口で対応します。
スタッフが接種会場を案内しようとすると、「違うのよ、予約をしようと電話をかけても、つながらないものだからきてしまったのよ」といいます。
聞いているとおりに、「電話で予約を済ませた方以外は会場には入れないようですよ」とスタッフ。
「そんなことをいっても、つながらないんじゃしょうがないわよね?」とあきらめきれない様子のお二人。
しばらく愚痴をいいながら止まっていましたが、私達が自治体の担当者でないことがわかり、諦めて帰っていきました。
Dim Houさんによるpixabayからの画像
私達のいるフロアの奥には、委託元の自治体の部署があります。エレベーターを次々と降りてくる高齢者が彷徨うのに気付いて、職員が対応にあたり始めました。
一安心して私達は本来の仕事にかかりましたが、高齢者が職員に訴えかける話の内容が聞くとはなしに聞こえてきます。
なかには「お金がもったいないので、電話はもっていない。そういう人はどうすればいいんだ?」「公衆電話で電話しろというのか!」と職員に食って掛かる男性高齢者がいました。
職員は、今回は電話での予約というルールになっているようなので申し訳ありません、とひたすら平身低頭で謝るしかない様子です。
その後課長が飛んできて、「高齢者からいろいろ訊ねられるかも知れませんが、相談センターの連絡先を教えて、そちらに問い合わせるよう誘導よろしくお願いします」と一枚の案内文を渡されました。
自治体によって接種の方法はいろいろなようですが、接種を希望する高齢者をなるべく円滑に誘導して、はやく接種をすすめてほしいものです。