団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

ワクチン接種開始は何故にこうも遅いのか

 再び感染拡大の懸念が広まっています。

 

 特に関西での感染者の増加は、感染力が高いとされる変異型ウィルスが影響しているとの専門家の指摘もあります。

 

 国や関係自治体が、飲食店の時短営業の要請に再び乗り出すようですが、それ以外に講じる対策はないのでしょうか?

 

 効果的とされるワクチンは、いったいいつになったら接種できるのか、計画が伸び伸びになっている現状をみて、いら立ちを感じる国民は少なくないのではないかと思います。

 

 ワクチンを少なくても1回接種した人の割合をみてみると、イスラエル60.5%,英国45.2%,米国28.7%,フランス11.8%,ドイツ11.3%等です。

 

 EUの域内優先や米国の自国優先は仕方がないとしても、韓国1.7%より低い日本の接種率はわずか0.7%と聞くと、ますますいら立ちは募ります。

 

 個人的には、「日本の政治家は、何故にこうも立ち回るのが下手なのか」との疑問を持っています。

 

 イスラエルの爪の垢を煎じて飲んだらどうだと毒づきたくなります。

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  Josch13さんによるpixabayからの画像

 

 欧米では、中国での流行が始まって1年弱という驚異的なスピードでワクチンの実用化に成功しました。

 

 一方、国内では主に5社が開発に取り組んでいますが、年内に供給できる見通しは立っていません。

 

 昨年5月、政府は感染拡大に慌てて、ワクチンの研究開発や生産体制整備に約2000億円の補正予算を組みました。

 

 しかし同月に米国では1兆円を計上しています。

 

 では、日本でも1兆円の支援をすれば開発できたかというと、答えはノー。

 

 平時の研究開発の「蓄積」の差が大き過ぎるのです。

 

 2010年の新型インフルエンザの世界的流行の時、政府の有識者会議は報告書で、「国家の安全保障という観点から」としたうえで、ワクチン製造業者の支援や開発の推進、生産体制の強化を提言していましたが、政府はこの提言を生かせませんでした。

 

 今回のコロナ感染拡大を教訓にして、ワクチン開発は、産学官の力を結集して取り組むべき、重要な国家の危機管理だということを肝に銘じるべきでしょう。