団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

「山育ちの私の血」が騒いでしまいました

 今朝も一日のルーティーンのひとつである朝の散歩に出かけました。

 

家を出て今朝の暖かさを感じた瞬間、ふと「今年は暖かい日がつづくので、もしかすると」と思い立ち、いつもの散歩ルートを変えてみることにしました。

 

 目指すのは「タラノ木」です。

 

 近くの病院の隣に、取り残されたように林があります。

 

林の中に小さなお社があり、周りを5階建ての病院と同じくらいの高さの古木が数本鬱蒼と生い茂っています。

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その一画の道路沿いに、昔植えてそのままになっているタラノ木が何本かあり、春になると芽を出します。

 

 例年だと4月の中旬にならないと芽を出さないのですが、今年は3月から暖かい日が続いていたので、もしかすると芽を出し始めているかもしれないと、様子を見に行ってみることにしたのです。

 

 昔は春になると実家に行って、近くの山に入りタラの芽をよく採集したものでした。

 

 タラノ木は不思議なことに、山中でも林の奥のほうではなく、道沿いの日当たりのよい場所にあることが多く、比較的見つけやすいのが特徴です。

 

 そのかわりタラの芽が生えているのを見つけても、不用意に取ろうとすると、鋭いトゲで手や腕を刺されて血だらけになってしまいます。

 

 また芽を摘み取らないと、無尽蔵に上へ上へと伸びていきますから、高い所に出ている芽をとろうとすると、長い柄の先に小さな鎌がついた道具が必要です。

 

 最近では比較的人気のある山菜ですので、人の手で栽培したきれいに揃ったタラの芽がスーパーなどで販売されていますが、やはり山の中に自然に生えてきたタラの芽の味は格別です。

 

 案の定、行ってみると何本かのタラノ木に芽が出始めていました。

 

 この場所を所有する人は知り合いで、以前に芽を摘む許可をとっていましたので、早速何本か出ているタラの芽を採集させていただきました。

 

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 タラの芽は摘み取らないと、木がどんどん成長してしまい、手入れをするにもやっかいなのです。

 

 毎年、ここの藪状態になった場所は1~2度、シルバー人材センターに頼んで伐採はしているようですが、それでも次の年には藪が盛り上がってきます。

 

 タラの芽が生えている箇所は、比較的人通りの多い道沿いに面しているのですが、芽がでていることに関心を持つ人は少ないようで、そのままになっているのです。

 

 私が芽を摘んでいるのを、通りがかりの中年女性が目にとめ「それはタラの芽ですか?」と訊いてきました。

 

 私が「そうですよ」と答えると。「私も10年ほど前から、ここを通りかかる度に気にはなっていたのですが、やはりそうでしたか。」

 

「私も田舎育ちですので、この時期に通りかかりますと昔を思い出していたのですよ」と話します。

 

 私が危なっかしい腰つきで、タラノ木に近づこうとするのを見ながら、「どうぞ手を刺されないように、お気をつけて」と言って去っていきました。

 

 4~5本のタラの芽を採集させていただき、家で水洗いを済ませ、これから天ぷらにするための調理の材料を買いにいきます。

 

 春の自然の恵みを、ほんの少し味合わせていただきます😊。