団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

日本の製薬・医薬品産業は生き残れるのか

 日本経済を支えてきた製造業ですが、代表格の車で言えば、トヨタ、日産、

ホンダ、マツダ、スバル、三菱自動車、スズキ、ダイハツと8社もの主要メーカーがしのぎを削っています。

 

 家電においては、パナソニック、ソニー、三菱電機、シャープ、日立製作所、富士通ゼネラル、アイリスオーヤマ、オムロン、船井電機、山善などです。

 

 私は以前から、日本にはなぜこんなにたくさんのメーカーがあり、世界市場の熾烈な競争のなかで、こんなに沢山の企業がよく生き残ってこれたものだと感じていました。

 

 それは製薬・医薬品業界も同じです。

 

 武田薬品工業、大塚ホールディングス、アステラス製薬、第一三共、大日本住友製薬、中外製薬、田辺三菱製薬、塩野義製薬、大正製薬、そして今回アルツハイマー病の画期的治療薬開発で話題になったエーザイなどなど…。

 

 しかし今回の新型コロナウィルスがもたらしたパンデミックのなかで、ワクチン開発においては、ファイザーやモデルナ、アストラゼネカの欧米メガファーマ(巨大製薬企業)との力の差を見せつけられた気がします。

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   Ronny Overhateさんによるpixabayからの画像

 

 そんな反省を踏まえてか、新薬競争において海外に対抗すべく、国立研究開発法人日本医療研究機構(AMED)が、国内製薬企業17社の「社外秘」のデータを使い、新薬の候補物質を効率よく探す人工知能(AI)の開発に乗り出すようです。

 

 これほど多くの製薬企業がデータを持ち寄り、創薬のためのAIを共同開発することは、世界でも例がないといいます。

 

 欧米製薬企業に対抗するため、オールジャパンで創薬を加速させようという狙いがあります。

 

 考えてみれば、これまで日本型経営のよいところといわれてきたのが「チームワーク」「集団の力」でした。

 

 医療・医薬の分野で各企業が結集して、日本の底力を見せることができるかどうか、大いに期待したいところです。

 

 

娘の彼氏と初めて会うことに

 少し前から下の娘に「会ってほしい人がいる」と言われていました。

 

 いきなり家に連れてこられるのは妻が嫌がって、コロナの自粛期間中であることを理由に、先延ばしさせてもらっていたのです。

 

 前から彼が出張に行くたびに、出張先で買ったいろいろなお土産を、娘を介して戴いていて恐縮はしていました。

 

 昨日、家の近くの鴨料理を出す店で、昼の時間に会うことになりました。

 

 我々が店に着くと、娘と二人すでに待っていて、たまたま取れた個室に案内されます。

 

 挨拶をかわし席に通され、まず妻が以前に頂いたお土産のお礼を言います。

 

 彼は緊張気味に返答し、妻がお土産の品がとてもおいしかったと褒めると、満面の笑みで喜んでいました。

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         Jill Wellingtonさんによるpixabayからの画像

 

 聞けば、昨年父親を亡くされ、納骨の日に娘とはじめて会ったとのこと、娘の友人の紹介で会うことになったようです。

 

 亡き父の納骨と娘との出会いが重なったことに何かを感じているような印象です。

 

 彼の父親君はとても厳格な人だったそうですが、末期癌であることが分かってから、最後の半年間は、家族でとても濃密な時間を過ごしたことなどを話してくれました。

 

 今の仕事に就いて10年が経つそうで、とても「やりがい」を感じているとのことを聞いて、私の心の中では安堵感のようなものが湧いてきました。

 

 明日は、娘を連れて父君のお墓参りに行きたいとのこと、娘のことを託して店を出て別れました。

 

 今後のことは二人で決めていけばよい、と思いつつ私たちは家路につきます。

 

 家に帰ると、妻は彼の身に着けていたものを品定めしていたようで、「身に着けていた時計は本物なのかな?」などと言いだします。

 

 私にとっては、そんなことどうでもいいと思うのですが、女の人はどうして気になるのだろう、と口に出さずに思ってしまいました。

 

 

世界中で中国への反発が止まらない

 G7サミットが開幕しました。

 

 覇権主義国家(中国)に対して、民主主義国家の結束を強めようとしています。

 

 中国のワクチン外交に対抗して、G7国が10億回分のワクチンを途上国に提供するとの決議も出されています。

 

 米国バイデン政権は、国内では、かつてのニューディール政策を彷彿とさせる大規模財政出動、国外ではトランプ時代に亀裂の入った同盟国との結束と、かつての強国アメリカ時代のような強力なリーダーシップをG7の舞台で示そうとしています。

 

 世界の大半の国々は、このような流れを歓迎しているようです。

 

 北京の恫喝(どうかつ)を恐れない国が増えてきているのです。

 

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   Gennaro Leonardiさんによるpixabayからの画像

 

 以下はジャーナリストで評論家の宮崎正弘さんの報告から引用させていただきます。

 

世界で相次ぐ「反中」抗議デモやテロ 「中国よ消え失せろ」フィリピン外相“怒り”のツイート、今まで文句言わなかった国々にも変化が見られます。

 

 習近平国家主席の目玉である巨大経済圏構想「一帯一路(BRI)」の世界的規模の挫折は、プロジェクトに関連する国々に失望をもたらしています。

 

この構想に関与している国は68カ国に及んでいるのです。

 

 そのうえ、「中国製のワクチンはちっとも効かない」(中南米諸国)、「勝手に工事をして代金請求なんてトンデモナイ」(アフリカ諸国)、「えっ、あれ寄付じゃなかったの? 条件だという“台湾と断交”までしたのに」(南太平洋の某国)。

 

 中国に弱腰だったフィリピンのテオドロ・ロクシン外相も5月3日、「友人である中国よ。どうすれば丁寧に言えるだろうか。そうだなぁ、消え失せろ」と怒りのツィッターを発信しました。

 

 フィリピンが領有権を主張する南シナ海・スプラトリー(中国名・南沙)諸島周辺に、多数の中国漁船が居座っていることに反発したようです。

 

 東京五輪・パラリンピックが近い日本は中国批判を控えていますが、死者が1万3000人を超えた(6月1日時点)状況になっても、日本のメディアは中国に遠慮して「武漢コロナ」とは言わず、「新型コロナウイルス」と抽象的な語彙を使用しているのです。

 

 台湾のメディアは断固として、「武漢肺炎」と表記しています。

 

 ウイルスの奇種(変異種)で痛手を被ったインドでは、死者が100万人を超えるのではないかと予測され、中国への怒りが渦巻いています。

 

 日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」を大きく宣伝し、インドは正面から中国に対峙(たいじ)して、「南アジアの覇者は俺だ」と態度で示しています。

 

 華僑人口が4割近いマレーシアも、中国の横暴にヘソを曲げています。

 

 インドネシアは、中国船を砲撃して沈めたり、なかなか挑発的です。

 

 インドネシアは、中国が建設する新幹線工事が5年も遅れていることにいらだちや不信感をあらわにしているのです。

 

 そしてパキスタンでは、中国人を狙って誘拐、殺人などテロが頻発しているといいます。

               (以上、宮崎氏の報告分から引用)

 

 さすがにこんな状況を危惧してか、習近平国家主席は「他国に謙虚に接するように」と号令をかけているようですが、簡単に軌道修正は叶うのでしょうか。

 

 

AIで日本の食料自給率を上げる

 懸案になっている日本の食料自給率をいかに上げるかという課題。

 

 中国との関係が緊迫化を増すにつれ、いざという時に日本国民の「食の安全」と「健康を保つ上での、必要な栄養素の確保」を急ぐ必要があると思っています。

 

 ひと昔前に、食を賄うために「コメ・味噌・醤油があれば、なんとかなる」という言葉をよく聞きました。

 

 晴耕雨読をするうえで、天気の良い日には畑を耕し、自分たちが食べる分の作物を育て、コメ・味噌・醤油とあわせて野菜を食べるといったイメージでしょうか。

 

 味噌も醬油も大豆が主原料ですが、大豆の自給率は7%と深刻な状況です。

 

 最近の健康志向の高まりのなかで、大豆製品の果たす役割が高まってきているというのに、大半を国外に頼らざるを得ない状況なのです。

 

 主要タンパク源のもうひとつが肉類です。

 

 牛肉、鶏肉、豚肉まとめた自給率は51%になります。

 

 家畜に与える飼料も自給できている肉は7%です。

 

 では、肉ももっと生産しないといけないか、というと、実はそうでもありません。

 

 地球と私たちの健康を考えた時、世界的に、肉の生産・消費はむしろ減らしていくほうが良いのかも知れません。

  • 食肉の生産は温室効果ガスの排出量がとても大きいこと
  • 現在主流の工業型の畜産は、大規模な生態系破壊をともなっていること
  • 植物由来の多様な食品から効率よくたんぱく質などを摂れるし、それは健康にもよいこと

などがその理由です。

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    Lukas Jancickaさんによるpixabayからの画像

 

 農業の担い手の高齢化の問題も自給率を上げるうえでの大きな課題です。

 

 最近では、農業に関心を持つ若い人たちが増えているといいます。

 

 ベテラン農家のノウハウを吸収しつつ、新たな農業技術を取り入れて、日本農業を支えていってほしいものです。

 

 そして、企業の参入による農業の革新も必要です。

 

【トマト生産支援、AIにおまかせ】

 

 NECとカゴメはこの6月7日に、AI(人工知能)によるトマト農家向けの支援システムを共同開発し、世界で本格販売すると発表しました。

 

 熟練農家のノウハウを基に、水や肥料の無駄遣いを減らし、収穫量を増やせるといいます。

 

 収穫のばらつきを抑え、生産計画を立てやすくなるメリットもあるといいます。

 

 センサーで土に含まれる水分量や温度、日照時間などのデータを集め、葉の茂り具合を人工衛星から計測します。

 

 こうした情報を基に、水や肥料を散布する適切なタイミングと分量をAIが分析、生産農家に助言します。

 

 2社は、2015年から共同開発を始め、熟練農家のデータなどを参考にAIによる学習を進めました。

 

 農家での実証試験では、肥料の使用量を平均より2割減らし、収穫量が3割増となる結果が出たといいます。

 

 自給率アップとあわせ、おいしいトマトを輸出することも狙っているようです。

 

 私は、何といっても「大豆の自給率を上げる」ことが大きな課題だと思っています。

 

 この課題にAIを駆使して、果敢に挑戦する人材・企業よ、出でよ。

 

 

経済的関係ばかりを優先する外交はもうやめよう

 

 経済力・科学技術力で自信を深めた中国は、世界の覇権を握ろうとワクチンを武器に「味方づくり」に躍起になっています。

 

 そんな中、台湾と外交関係を結ぶ中米グアテマラのアレハンドロ・ジャマテイ大統領は、中国との国交を求める考えはないと語り、台湾との外交関係をこれからも維持していく方針を明確にしました。

 

 中国は、中南米で台湾と外交関係のあるホンジュラスやパラグアイに対し、中国製ワクチンの提供を材料に、台湾との関係を見直すよう攻勢をかけています。

 

 グアテマラ近隣では、台湾で蔡英文政権が2016年に発足して以後、パナマ、ドミニカ共和国、エルサルバドルの3カ国が台湾と断交して、中国と国交を結びました。

 

 今日、台湾と外交関係がある世界15カ国のうち、グアテマラをはじめ9カ国が中南米に集まっています。

 

 中国を警戒する米国は、中南米地域へのワクチン供与を支援する意向を示しており、グアテマラのジャマティ大統領は、米国の支援でワクチンが手に入るとの見通しを示すとともに、中国製ワクチンは「効き目が低いと思う」と述べているようです。

 

 トランプ氏が「自国第一主義」を唱えていた時代とは、明らかに潮目が変わりつつあるのを感じる報道です。

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        Schwoazeさんによるpixabayからの画像

 

 あの天安門事件が起きてからもう32年が経ちます。

 

 戦車の前に立ちはだかる民主化を求める学生は、今頃どうしているのでしょうか?

 

 当時、弾圧に抗議して涙した若者たちは、50代の年齢になるはずです。

 

 国の厳しい情報統制のなかで、何の発言も許されない彼らは、言葉の代わりに「目くばせ」をすることで同士とコミュニケーションをとるしかないのだそうです。

 

 米国をはじめ、欧州やオーストラリアなどは、人権無視を貫こうとする中国に攻勢を強めています。

 

 尖閣諸島に長期にわたり居すわる数多くの中国船、もはや日本に対し、消耗戦を挑み、圧力を強め続けています。

 

 そしてワクチンを台湾に無償供与した日本は、「余計なことはするな!」と中国に圧力をかけられていますが、経済関係への影響ばかりを気にして弱腰の姿勢を続ける日本政府と「中国との関係の深い大企業」は、中国との関係を断つくらいの気概を示していく必要があるのではないかと個人的には思っています。

 

疲弊した資本主義のほころびに挑むビジョンハッカー

 私は以前から「資本主義による市場経済」は限界を迎えていると漠然と思い続けていました。

 

 コロナ禍の世界は大きな経済的ダメージを受けていますが、コロナが落ち着いた時、大規模な財政政策と金融緩和策で乗り切ろうとするのでしょうが、この方法では、もはや持続不可能だろうと思います。

 

 バブル研究家の水野和夫法政大学教授は「「1980年以降は、バブルの生成と崩壊の繰り返し。しかも、規模は年を追うごとに大きくなり、ショックが起きた後の実体経済への悪影響が格段に増している」と述べています。

 

 そしてその歪みは弱者に犠牲を強いたり、所得格差がいっそう進んだり、待ったなしの環境問題の改善を阻んだりと、目を覆わんばかりの結果につながっているのです。

 

 そのような疲弊した資本主義が招いた矛盾に対して、世界中の若者たちが動き出しています。

 

 国連の温暖化対策サミットで各国の代表を前に、温暖化対策について熱烈な演説をしたことで、一躍有名になったスウェーデンの当時16歳の活動家グレタ・トゥーンベリさん、しかしトランプ氏をはじめ時の権力者たちの反応は鈍いものでした。

 

 グレタさんのように真正面から立ち向かっても、動こうとしない権力者たちを見限ってか、新たな方法で社会を変えようとする若者たちが出現しています。

 

 

 “ビジョンハッカー”と呼ばれる若者たちです。

 

 世界各地で社会システムを根本から変えようと、スマートホンを武器にしながら、仲間や資金を集め、軽やかに行動しています。

 

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 Dim Houさんによるpixabayからの画像

 

 先日NHKで紹介された「ビジョンハッカー」、その存在を知った私は新鮮な喜びと期待を抱いてしまいました。

 

 紹介されたのは、

 

  • 無償の学習支援に取り組む活動
  • 太陽の光で貧困問題に取り組む活動
  • 海外で健康診断の仕組みを広めようと活動する日本人女性の活動
  • コロナ禍で孤立する医療従事者を無償支援する活動
  • 労働者が搾取される社会を変えようとする活動

 などです。

 

 彼らの活動を以前から支援しているビル・ゲイツさんは、

 

「ビジョンハッカーたちは、これからどんなイノベーションを起こし、貧しい暮らしを改善してくれるのでしょう?日本のそして世界の若者たちが、世界をより良い場所に変えてくれると信じています」

と期待をよせています。

 

 次代を担うこれらの若者たちが、いまの社会システムを変えてゆく原動力になってくれることを願うばかりです。

 

 

 

今の季節には青い花がよく似合う

 梅雨入りに入ろうとする季節になりました。

 

 一雨ごとに草花が元気になり、それを愛でる私の気持ちも上向きになっている気がします。

 

 私の住む近くに神社があり、境内の裏手にそこそこ広い庭園があります。

 

春先に庭師さんが植えた草花が元気に成長しています。。

 

 その庭師さんの好みなのでしょうか、次々に咲き始める花々は「青系統の花」が多いのです。

 

 ちょっと前までは、鮮やかな青紫色の球根植物「ムスカリ」が甘い香りを漂わせていました。

 

 いま咲いているのは「ヤグルマギク」というキク科の花、花は乾燥させても色あせしにくいため、ドライフラワーとしても利用されているようです。

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  ヤグルマギク

 

 そして地を這うように咲いている「コンボルブルス」、いかにも繫殖力旺盛なようで庭の縁一面に広がっています。セイヨウヒルガオともいうようです。

 

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  コンボルブルス

 

 私が気になったのは「デルフィニウム」という花です。

 

凛として咲いていて、まわりの花と比べ、存在感を醸し出しています。

 

 花言葉を調べてみると「清明」「高貴」、なるほどと思ってしまいました。

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     デルフィニウム

 

 そして梅雨の時期の主役は何といっても「紫陽花⁽アジサイ」です。

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        ガクアジサイ 

 

 今年は例年に比べて開花が早いような気がします。

 

 アジサイを囲むように咲き乱れる花々は、ほとんどが基調が青や紫なのですが、この季節には青い花がとても似合うな…などと感心しながら境内をあとにしました。