団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

セミの一生、ミミズの一生

【昔からの住処に戻り一生を終えるセミ】

 一年で一番暑いこの時期、年寄りにとっては、比較的気温の上がらない早朝が活動時間です。

 

 この時間の散歩は気持ちがよく、一日の中での至福の時間です。

 

 しかし、気になることがあります。

 

 それはセミとミミズの死骸をそこかしこで見かけることです。

 

 まず出会うのは仰向けになったセミです。

 

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 私の住む場所は、もと林だったところを切り開いて建てた集合住宅ですが、林だった頃に住処だった記憶が、今のセミの遺伝子に組み込まれているかのように、階段や通路のあちこちに仰向けになって生涯を閉じようとしています。

 

 なかにはまだ命があり、そばを通ると、最後の力を振り絞って暴れだすセミもいます。

 

 セミは生涯の99%以上を土の中で過ごし、わずか一週間ほど地上で過ごし、生涯を閉じるといわれています。

 

 セミは「のんびり屋」の性格のようです。

 

 セミの幼虫の成長期は年に2回で、それぞれ一か月程度の期間しかないことから、なかなか成長しないのです。

 

 せっせと樹液を吸えば、大きくなって早く成虫になり外に出られるものを。

 

 さらに気温や栄養の関係で成長が遅れると、「もう来年でいいや」と成虫になることを諦めてしまうのだとか…😊。

 

【路上で干からびて死んでいるミミズ】

 

 散歩を始めてから気になるのは、アスファルトの路上で干からびて死んでいるミミズです。

 

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「何もこんなところに出てきて、死ななくてもいいものを…」と思った方も多いのではないでしょうか。

 

 環形動物のミミズは、呼吸のための装置を持っておらず、からだの表面全体で呼吸をしています(皮膚呼吸)。

 

 呼吸器が無いために、雨水が溜まった土の中ではやがて息苦しくなります。

 

また、土が太陽光で熱くなった時、体温調節のできないミミズは必死で地上に這い出てしまうのです。

 

目の無いミミズにとっては、最も危険な生きるための逃避。それで生命を落とすことになるのです。

 

 干からびたミミズの姿、それは、生きようと必死にあがいた彼らの軌跡ともいうべき姿なのかもしれません😢。