聖徳太子の時代から日本は「和を以て貴しとなす」という調整型の価値観が重んじられてきました。
私たちの精神風土に深く根付いてきた「和の精神」により、社会の仕組みが形成されてきたのです。
しかし今回のコロナ危機への行政の一連の対応をみていると、「持ち帰って検討する」ことによる対応の遅さが、国民のいら立ちにつながっているような気がします。
私が昔現役のころに度々経験したことですが、ビジネス上のやりとりの中で、こちらの提案に対して、「持ち帰って検討します」と言われたときに、口にこそ出せませんでしたが、「組織を代表して、私と話をしているのだから、最終的な決定には至らないまでも、あなた自身はどう考えているのかを明らかにしてほしい」と不満に感じたものでした。
持ち帰って検討しても長い間認められなかった「オンライン診療」がようやく認められたようです。
家にいながら初診から医師の診察を受けられるオンライン診療ですが、岩盤規制といわれ、なかなか規制の緩和や撤廃がなされませんでした。
引き続き、医師会はオンライン診療に「誤診や見逃しのリスクがある」として反対を続けているようですが、その裏には病院間の経営格差の拡大懸念があるともみられています。
先進国の中で最も医師の数が少ない日本だからこそ、オンライン診療が有効なような気がするのですが……😢。
回のコロナ危機がなければ、引き続き持ち帰って検討され続けられたであろう「オンライン診療」が、この苦境のなかでやっと受け入れられた格好です。
学校が再開できないことにより、ネット教育も普及がすすむことになるでしょう。
今回の各国の対応をみると、概ね、どの国でもオンライン教育が進んでいるのを目の当たりにして、わが国の普及の遅れに愕然とします。
これまでずっと検討し続け、オンライン教育の導入ができない理由を理路整然と並べ続けてきた勢力も慌てたことでしょう。
日本という国は、今回のコロナ危機のような苦境が起きないと、変われない国なのでしょうか😢。