団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

すごい「コンビニ人間」がいる

一昨年(2016年)の第155回芥川賞受賞は、村田沙耶香さんの「コンビニ人間」でした。読んでみて何とも不思議で、私にとっては理解できない面もありましたが、現代を描いた受賞に値する作品だったと思います。

 

 私は毎朝、朝食前に散歩するのを日課にしていますが、散歩ルートにあるコンビニに立ち寄ってタバコを買います。朝のコンビニは、これから会社に向かう人や学生さん、ニッカーボッカを履いた職人さんなどで賑わっています。

 

 朝のこの時間は、二人組のおばちゃん店員が接客していますが、このおばちゃん店員の仕事ぶりがすごい!
一人ひとりの客が何を買うかを把握していて、私などはたかがタバコ一個なのですが、数ある種類の中から私が注文する前にサッとだしてくれて、「これひとつでよろしいですか?」と微笑んでくれます。

 

f:id:dslownin:20180214095915j:plain

「コンビニ人間」の主人公、古倉恵子さんも就職をせずに大学時代に始めたコンビニのアルバイトを10年以上も続けています。ただダラダラと続けてきたわけではなく、やらなければならない数多の仕事の段取りを考え、客の買いやすい導線を工夫したりすることに「やりがい」を感じています。

 

 私はいつも「おばちゃん二人組」の仕事ぶりを見ながら、小説の主人公「恵子さん」とだぶらせて見ています。

 

 受賞者の村田沙耶香さんも、実際コンビニで働きながら小説を書き続けてきた方で、受賞時のインタビューでも、「これからも契約しているので、コンビニの仕事を当面続けます。」と言っていたのを思い出します。

 

 コンビニ業界もずっと右肩上がりを続けてきましたが、去年から売り上げが落ち込み始めていると聞きます。国内市場は飽和状態になり、新たな付帯事業の展開を模索しているようです。

 

次々と新しく覚えなければならないことが出てきて、彼女たちも大変なのだろうと思いながら毎朝買い物をしています。
「おばちゃん、頑張って!」と心の中で思いながら😊