ヒデとロザンナの「愛の奇跡」は、私の青春時代の思い出の一曲です。
愛は奇跡を起こすのでしょうか?
昨年の暮れに映画「8年越しの花嫁」(佐藤健・土屋太鳳主演)がロードショウ公開されました。実話に基づくストーリーです。
婚約者だった女性(中原麻衣さん)が、突然「抗NMDA受容体脳炎」という難病を患い、意識の無い状態となり、6年にわたる昏睡状態が続きます。
その間、女性の両親は「もうこの状態では、結婚は難しいから、どうぞ他にお相手を見つけて下さい。」と婚約者の男性(西澤尚志さん)に伝えました。
しかし尚志さんは「麻衣さんの笑顔がもう一度みたいから、諦めません」とご両親とともに懸命に看病を続けます。
6年という長い闘病生活の後、麻衣さんは意識が戻ります。しかし尚志さんと愛し合った当時の記憶はなくなっていました。
尚志さんは、麻衣さんとの関係をもう一度作り上げるべく、懸命に麻衣さんに接し続け、意識が戻った2年後についに結婚にこぎつけます。
この実話に基づく映画「8年越しの花嫁」の問いかけは「意識の戻らない恋人を、あなたは何年待てますか」というものでした。
冒頭で紹介した「ヒデとロザンナ」ですが、「愛の軌跡」が大ヒットした6年後に結婚し、夫婦デュオとなります。
しかし、夫の出門英は浮気性で、何度も妻のロザンナさんを泣かせたようです。そして1990年ヒデさんは、結腸がんで47歳の若さで亡くなりました。
先日、テレビの音楽番組で現在も健在のロザンナさんと、亡くなったヒデさんの若い頃の姿を、立体映像技術を駆使して再現し、「愛の軌跡」をデュエットするという企画がありました。
懐かしく拝見したのですが、目の前で歌っている「バーチャルの若い時のヒデさん」を見つめるロザンナさんの眼差しに熱いものを感じました。
歌い終わった後、ロザンナさんが「あの人に、アタシ惚れたんですよ!」と話すと、周りのゲストも当時のことと重ね合わせて、しんみりしていました。
司会者が「しかしヒデさんは、モテましたよね」とロザンナさんに水を向け、「当時は、ご苦労されたでしょう?」というと、「いえいえ、苦労はしませんでした、ただ腹が立ったことは一杯あるけど」というと、一同大爆笑。
亡くなってから28年経っても、ロザンナさんがずっと愛し続けていることが言動で見て取れ、ヒデさんは幸せ者だな~と思ってしまいました。
「8年越しの花嫁」も愛が軌跡をもたらした例ですが、次回は「愛は脳を活性化する」という記事を書こうと思っております。