マイナンバーカードと一体化した健康保険証(マイナ保険証)に、誤って別人の情報がひも付けされたケースが2021年10月~22年11月に7312件確認されたことが公表されました。
そしてこのうち5件で閲覧されていたといいます。
ひも付けミスの被害者の一人は、病院に行って保険証を忘れたので、ひも付けされているマイナカードで代用しようとしたところ、別人情報がのっていることを病院側から指摘されたといいます。
指摘された当人が慌てて役所に連絡したところ、どこでミスが起こったのかを分からず、総務省、デジタル庁、厚生労働省とたらいまわしにされたようです。
相変わらずのお粗末な対応ぶりです。
Dim Houさんによるpixabayからの画像
縦割り行政で、それぞれ独自のシステムを作り上げてきたものが、マイナンバーカードでの一元管理の構想のもと、マイナンバーに「ひも付け」しようとしているわけですから、ややこしい問題が起こることは無理もないような気がします。
一元管理の司令塔であるデジタル庁の河野大臣は、他人事のようなコメントをしています。
これだけミスが多いと、このままでは個人情報が駄々洩れになる危険がありますから、使用を一旦ストップして総点検したほうがいいのではないでしょうか。
人間のやることですからミスはつきものです、大事なことは入力ミスを二重三重にチェックする体制や、AIを使ったチェックシステムなどを導入することです。
コロナ禍で国の役割が増し、ワクチン接種をはじめとする様々な施策を進める中で、世界中から注目を集めたのが台湾のシステムです。
それを主導したのが、デジタル担当大臣であるオードリー・タン氏でした。
真にマイナンバー制度を機能させようとするならば、日本にもオードリー・タン氏のような人材が必要です。
行政のデジタル化の司令塔であるデジタル庁のトップを、今の政治家の中から選ぶのではなく、民間から人材を発掘する思い切った決断が求められるような気がします。
今の政権与党には、少なくてもそのような人材は見当たらないようと思っているのは私だけでしょうか。