団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

憧れの相手を乗り越える

  WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開催されたここ2週間は、日本チームの戦いに魅了された時間でした。

 

 にわか野球ファンも含めて、日本中がテレビに釘付けになり、アメリカチームに勝利した光景は、長く私たちの記憶に残ることでしょう。

 

 決勝戦に挑む前にミーティングにおいて、大谷選手が「これから対戦するアメリカチームは、野球をしてきた私たちにとって憧れの選手揃いのチームです。しかし、今日一日は彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えましょう」と日本チームの選手たちに訴えました。

 

 日ごろからメジャーリーグにおいて、今回のスター軍団の各選手たちと、しのぎを削る戦いをしている大谷の言葉は、説得力のあるものでした。

       大谷選手

 

 我が身に振り返って、これまでの人生の中で、憧れを抱いた人を乗り越えられたことがあっただろうかと考えてしまいました。

 

 もはや尊敬する“憧れの人”を、向上心を持って乗り越えてやろうなどというエネルギーは、持ち合わせていない我が身を情けなくも思いますが、これからの時代を担って、日本中に夢を持たせてくれるであろう、若いアスリートたちには、一旦あこがれを捨てて、果敢に挑んで勝利した経験は、貴重なものだったに違いありません。

 

 このようなメンタル面での姿勢は、他のスポーツにも通じるのだろうと思います。

 

 例えば、昨年開かれたサッカーワールドカップにおいて、日本チームは世界を驚かせる躍進ぶりでしたが、海外に出て強豪チームのなかで、切磋琢磨する若い日本選手は、ここ数年で飛躍的に増えました。

 

 まだまだサッカーの世界で、ワールドカップで優勝するような力はないのでしょうが、大谷選手が発した今回のメッセージは、他のスポーツの世界で上を目指すアスリートに勇気を与えるものだったような気がします。