団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

食料安全保障というランク付けがあるとは知らなかった

 日本の食料自給率をもっと高めなければならない、などと常々問題意識を持っている私ですが、こんな見方のランク付けがあることは知りませんでした。

 

 英誌エコノミスト・グループが20日発表した2022年の世界の食料安全保障ランキングによると、日本は113カ国中で6位となりました。

 

 ロシアによるウクライナ侵攻の影響で世界的に価格が高騰する中でも、日本は輸入を含めて安定的に食料を確保できていると評価され、前年から順位を二つ上げました。首位はフィンランドでした。

 

 2位はアイルランド、3位はノルウェーで、5位までを欧州勢が独占しています。米国は13位、中国は25位、韓国は39位でした。下位には飢餓や貧困に苦しむアフリカなどの途上国が多く、最下位は内戦が続くシリアでした。

 

 調査したのはエコノミスト傘下の調査機関エコノミスト・インパクトです。

 

 食料の「値ごろ感」「入手のしやすさ」「品質・安全性」「持続性・適応」の4分野、68項目を100点満点で数値化し、ランク付けしています。

           Juan Manuel Guisadoさんによるpixabayからの画像

 

 食料を自国で生産しなくても、貿易で確保できれば食料安保上の問題はないとして、自給率に関連した項目は含まれていません。

 

 日本は、食料価格の安定や革新的技術への取り組み、農業インフラなどの項目で高評価を得ました。

 

 日本は今年の春以降、食料品関係の値上げが相次いで実施されています。

 

 しかしお金を払ってでも手に入らないという食品はほとんどありません。

 

 確かに食料・食材の調達確保という点では、日本は商社や関係企業の努力によって、比較的うまくいっているのかもしれません。

 

 食料安全保障が上位のランクを占めている状態を維持しながら、世界でも有数の“食の豊かさ”を誇る国を守るため、必要な食材を今のうちにできるだけ国内で生産量を拡大させたいものです。

 

 今は安全が保障されているとしても、将来食糧危機が発生すれば、各国とも自国の食料確保を最優先するでしょうから。