団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

生きたまま送られてきたイカ

 妻の妹夫婦から、函館に旅行に行くと連絡がありました。

 

 義妹の夫は、仕事の関係で頻繁に海外に行っており、その時に溜まったマイルを利用して、初めての北海道旅行なのだそうです。

 

 妻は妹に「お土産は何がよいか」と聞かれ、気を遣わせてはいけないと思い、

何もいらないと応えたようです。

 

 その後、旅行先から「今イカを食べていて、新鮮でとてもおいしいので、イカを送ります」と連絡がありました。

 

 しかも、生きたままのイカが届くというのです。

 

 生きたままのイカの処理などしたことはありませんので、妻は戸惑い気味でしたが、自分達が現地で食べておいしいと感じたものを、送ってくれるというのですから、その気持ちは有難く受け止めなければなりません。

 

 北海道を台風から変わった熱帯低気圧が襲い、しばらく漁に出られないから発送が遅れると連絡があったようで、それから数日してやっと送られてきました。

 

 添え状には、「むやみに揺らさないでください」などと注意書きが書かれています。

 

 配送をする人は、さぞかし気を使ったことでしょう。

 

 丁度娘も仕事が休みだったので、妻と二人で梱包を解き、発泡スチロールの蓋を開けて、生きたイカが動いているのを見て歓声をあげています。

 

 届いたのが午前中でしたので、その後妻と娘はそれぞれ用事があり、再び蓋を閉めて出かけてしまいました。

 

 下手をするとイカに墨をかけられるなどと脅されていましたから、私も手を出せないままに夕方まで放置しておきました。

 

 そういえば我が家の包丁は、しばらく研がないままの“なまくら包丁”であることに気付き、妻のいない間に砥石を取り出し、久しぶりで包丁研ぎをしました。

 

 素人の包丁研ぎですから、見違えるような状態にはなりませんが、それでも“なまくら”からは脱することができたような気がします。

 

 夕方妻は戻ってきて,私が研いだ包丁を使ってイカを捌きます。

 

 イカの刺身を細く切るのは“アニキサス”という線虫が体内に入るのを防止するという意味もあるのだそうです。

 

 娘は出かけてしまったので、老夫婦二人で食べるには1杯で十分なので、残りは明日にまわすことにし、冷蔵庫に入れ煮物にすることにします。

 

 新鮮なイカですから美味いには違いないのですが、プロが切れ味の良い包丁で細くさばいたイカそうめんには及びません。

 

 翌日は、イカ墨も混ぜ込んで煮物にしてみました。

 

 これは上々の出来で、新鮮なイカをつかった煮物は最高です。

 

 最近では種類を問わずイカはあまり獲れなくなりなりましたので、値段が跳ね上がり、貧乏人には高嶺の花です。

 

 そんな折に、サプライズのように、生きたイカと届けてくれた義妹夫婦に感謝しながら、美味しくいただきました。