団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

平和に逆行する流れを止めよう

 プーチン・ロシアのウクライナ軍事侵攻が勃発して半年が過ぎました。

 

 領土をミサイルで破壊し続けている状況は、まさに消耗戦というに相応しいものがあります。

 

 プーチン氏は、ロシア人とウクライナ人の民族や宗教などの「歴史的一体性」を挙げて正当化しようし続けています。

 

 しかし「歴史」を「領土」保有の根拠とする考え方には疑問を呈する国々は多いのです。

 

 それをはっきり主張したのは、ケニアのマーチン・キマニ国連大使です。

 

 ロシアの侵略直前の2月21日、すでに緊迫していた国連安全保障理事会の緊急会合で次にように訴えました。

 

「大半のアフリカの国々の国境線は、かつての植民地時代の宗主国が引いたものです。我々の民族や人種、宗教をまたいだが、受け入れなければ、血みどろの戦争を続けていたでしょう。私たちは国連憲章などのルールに従うことを選びました。国境線に満足しているからではありません。平和が築かれる偉大な何かを求めたからです。」

 

 この演説は、世界中で反響を呼びました。

 

 アフリカの途上国が、プーチン氏の野望が引き起こすリスクの核心を見事に突いたからです。

   CouIeurさんによるpixabayからの画像

 

 さはさりながら、国連には侵略を止めさせる力はなく、この半年の動きを見ていても、あまりにも無力なことを痛感させられます。

 

 西側諸国に対抗するように、ロシアおよび中国は、民主主義とは別の価値観に基づく国際秩序の構築を加速させようとしています。

 

 この両国の動きをみれば、武力行使への抵抗感はほとんどないと思われます。

 

 国際ルールより覇権主義を重視していく可能性が大きいでしょう。

 

「領土」問題から見えるこうした潮流に対しては、世界の大小を問わぬ国々が結束して抗っていかなければなりません。

 

 この8月は広島・長崎の追悼、そして終戦記念日と、私たち日本人は、改めて「平和の尊さ」を強く再認識する時間を過ごしました。

 

 平和とは逆行する動きに対して、被爆国・日本はさらなる役割を率先して担っていく必要があります。