団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

懐かしの線香花火

 上の娘が「おじいちゃんとおばあちゃんに会いに行きたい」と連絡してきました。

 

 コロナの発生以来、全く会いに行けなかったのです。

 

 ここにきて全国的に感染が急拡大してきましたので、本人も躊躇いはあったのですが、PCR検査を受けて、感染させないことを確認していけば大丈夫だろうということになりました。

 

 検査の結果「陰性」が確認されましたので、出かけることになりました。

 

 実家のある地域は、ひと月早い7月がお盆です。

 

 温泉地であることから、8月のお盆の時期には観光客で込み合うため、ひと月早く“ご先祖様のお迎え”を済ませておくようになったと以前聞いた事があります。

 

 前回来た時に墓参りも済ませてあります。

 

 今回は久々に催されることになった花火大会に合わせて、日程を決めました。

 

 小さな町ですので、花火大会といっても、打ち上げられる時間は約30分ほどです。

 

 ただ以前は200発ほどで終わっていたのが、今回は2000発打ち上げられるようです。

 

 夕食を済ませた後、花火が打ち上げられる時間まで街中を散策しました。

 

 花火大会にあわせてやってきた観光客で、通りは賑わいを見せています。特に若い人達が目立ちます。

 

 こんな光景は久々に目にしましたので、賑わっていた昔を思い出し、またこのように多くの観光客が訪れてくれることを願わずにはいられません。

 

 花火の打ち上げ開始は20時からですが、いつもなら既に床に就いている父母も、今日ばかりは起きていて、打ち上げを待っていました。

 

 実家の2階のベランダから打ち上げられた花火がよく見えます。

 

父が予め用意してくれた椅子に座り,しばし花火を堪能しました。

 

その後、父母は寝室に入ってしまいましたが、観光協会で貰って来た線香花火がありましたので、庭先に出て点火しようと娘が用意を始めます。

 

 娘はまるで童心に帰ったように、はしゃいでいます。

 

 このところ仕事でストレスを溜めていたようで、彼女にとっては、いい気分転換になっているようです。

 

 点火してみると、線香花火といっても、以前のような弱弱しい輝きではなく、とても明るい火花を発します。

 華々しく打ちあがる花火もよいのですが、暗い庭先で見る線香花火もなかなか味わいがあるものです。

 

 翌朝、娘と散歩に出ました。

 

 小学生の頃、夏休みになると長期滞在していた思い出があるだけに、娘は懐かしそうに周りを見渡しながら、自然との触れ合いを楽しんでいます。

 

 前夜雨が降ったせいか、山には靄が垂れ込めていますが、天気の回復を知らせるように、靄が上へ上へと這い上がっていきます。

 

 街中を歩いていると、民家の軒先に娘が「ツバメの巣」を発見しました。

 

 見ると狭い巣の中に、ヒナが四羽ひしめきあって親の帰りを待っています。

 ヒナはすでにかなり大きくなっていて、間もなく巣立ちの時期を迎えるのかもしれません。

 

 無事に巣立っていくことを願いつつ、その場を後にしました。