団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

長い間続いたデフレからインフレへ ~年金生活者はどうなる~

 このところ毎日のように商品値上げのニュースが報じられています。

 

 生活者の身としては、誰にとっても辛い状況には違いないのですが、とりわけ年金を頼りに生きている人達には、不安ばかりの時代がやってきそうです。

 

 デフレの状態が長く続いたせいか、経済全体の低迷は別にして、年金生活者は物価の安い状況で“つましい生活”をすれば何とか生きていくことが出来ました。

 

 しかしインフレ基調の社会は、高齢者にとって脅威となります。

 

 ただ、日本のインフレ率は直近の統計数字では2.4%程度という数字なのですが、今後もっと上昇することでしょう。

 

 欧米では8%台、トルコに至っては36%以上で今後40~50%で推移するだろうと言われていますので、資産半減といった事態が現実味を帯びてきています。

     Mabel Amberさんによるpixabayからの画像

 

 そういえば1973年の第一次オイルショック当時、私はこれから社会人になろうという矢先のことでした。

 

 物価高騰が渦巻く中で、学生生活の最後を迎えていましたので、毎日インスタントラーメンとキャベツをかじりながら、何とかその日その日を凌いでいました。

 

 翌年の春闘では狂乱物価の状況を受けて、32.9%という賃上げが決まり、

私もその恩恵に預り、初任給が当初聞いていたより、大幅にアップしたことを覚えています。

 

 あの当時に年金で生活をしていた方々は、狂乱物価が渦巻く中を、どのように乗り切ったのでしょうか。

 

 調べてみると、1973(昭和48)年には、物価が変動すれば年金もそれに連動して上げるという“物価スライド制”が導入された年でした。

 

 そしてその後の2年間で物価は41%も上がる狂乱的な物価上昇が起こり、年金額も相応に上がったようです。

 

 今回の物価は狂乱とはならないでしょうが、それでも2~3%の物価上昇が続くことは、年金生活者にとっては“真綿で首を締められる”ように、ジワリジワリと生活が苦しくなり、追い詰められる懸念があります。