元旦の朝は、久しぶりに我が家で初日の出を拝むことができ、早々に身支度を済ませて、実家に向けて車で出発。
快晴の中、渋滞もなく快調に高速を走ることができ、予定より早く最寄りのインターを降りることができました。
そこまでは良かったのですが、大晦日から降り出した雪で、普段はあまり積もらない道にたくさんの雪が残っています。
「ここでこんなに積もっているのだから、実家の方はこれ以上に積もっているね」と話しながら身を引き締めます。
山の麓の道の駅に車を止め、買ったばかりのオールシーズンタイヤに、さらにゴムチェーンを巻くかどうか思案しましたが、山を下りてくる車を見ると、ほとんどの車がスタッドレスタイヤで走ってきましたので、オールシーズンタイヤのままで登っていくことにしました。
山道に入ると、案の定凄い雪です。
しかし頻繫に車が行き来していますので、道路は安心して走れます。
そして実家の前の坂道に到着。
滑ると大変なので、少し先のなだらかな道からアプローチすることにします。
実家の庭は降り積もった雪で、車を入れることができません。
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普段母がデイサービスでお世話になっている施設が近所にありますので、そこにしばし車を止めさせてもらい、雪搔きの道具まで貸してもらって、庭の雪搔きにとりかかりました。
玄関先までの導線と車を入れるスペースの確保まで小一時間かかりました。
そしてやっと家の中に入り、すぐ台所に向かい水道の蛇口を回してみると、やはり恐れていた事態、水が出ません。
水を使えなければ、ここで一夜を明かすことさえ難しいことになります。
温泉地ですので、ホテルや旅館はいくつもありますが、正月ですのでどこも一杯のはずです。
さあ困った、どうしよう。
途方に暮れてしまいそうになりましたが、ふとトイレの傍の洗面所はどうなっているかと思い、行ってみたところ、果たして水が出ます。
ここの水道管は、トイレの電源がつけっ放しなことや、南側に面していて風が当たらないことが功を奏したようです。
それからというもの、ヤカンや鍋でお湯を沸かし、台所の外の水道管にせっせとぬるま湯をかけ続けました。
30~40分かけ続けると、タラっタラっと蛇口から水が出始めます。
台所の水が出始めたことには、到着してから3時間以上が経過していました。
実家で一晩を明かし、まず父の入院している病院に向かいます。
退院ではなく外泊ですから、看護師さんから外泊中の注意事項の説明があり、主治医からの現在の病状の所見が書かれた書面を渡されました。
そこに書かれていたのは「完治の見込みなし」という文面でした。
正月の間、父は箸を使えないのでフォークで食事をしていましたが、それを見ながら例え家に帰ってきたとしても、これまでのような生活を続けることは難しいだろうと暗澹たる思いに駆られました。
ショートステイから一時帰宅させた母は、無邪気に喜んでいます。
今後の両親の生活をどう組み立てたらいいものか、前途多難な2022年の幕開けです。