団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

分配問題の是正、非正規雇用の廃止に期待しよう

 31日の衆議院選挙を控えた日本で「分配」というキーワードが浮上しています。

 

 19日に開かれた9政党の党首討論会では「分配」が45回も取り上げられ、「成長」の29回より1.5倍多かったといいます(日本経済新聞調べ)。

 

 自民党は「分厚い中間層」を、立憲民主党が「1億総中流社会の復活」を掲げているのは、格差の問題をこのまま放置することはできないという危機感のあらわれでしょうか。

 

 岸田首相のいう「新しい資本主義」とは、小泉純一郎元首相時代から続いてきた市場中心の新自由主義経済政策からの転換を意味するといわれます。

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       Hermann Traubさんによるpixabayからの画像

 

 日本のGDPは、小泉政権のときから低下し続け、ここ20年でGDPのシェアが3分の1に低下しています。

 

 また2012年末の第2次安倍内閣から始まった経済政策「アベノミクス」は、日本経済にある程度の活気を与えましたが、大多数の国民は所得が増えず、むしろ格差を拡大したという評価を下しているようです。

 

 小泉政権時に内閣府特命担当大臣として小さな政府への転換を仕切った竹中平蔵氏ですが、経済が悪化する中、日本の企業はリストラできないので、非正規社員を雇用できるよう法改正してしまいました。

 

 これが今日まで続く「ワーキングプア」を生み出す起点になってしまったのです。

 

 安倍政権を踏襲した前菅義偉首相は、内閣の柱として、竹中氏を中核とする「成長戦略会議」を設置しましたが、岸田氏は首相に就任すると即、竹中氏をブレーンから外したといいます。

 

 選挙の結果は、おそらく自民党が議席を減らして、場合によっては自公の議員数で過半数に届かないといった結果も考えられる気がします。

 

 新自由主義との決別をどこまでやりおおせるか、そして悍ましい“非正規雇用”という言葉を日本から追放できるか。

 

 人の話を聞くことが得意な岸田首相に、野党の筋の通った意見を取り入れながら、日本を再生して欲しいものだと思っています。