団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

出された料理に“ダメ出し”をしない

 長年の経験から、私は出された料理には絶対ケチをつけないようにしています。

 

 妻が勇んで新しい料理に挑戦した時など、「どう?」と聞いてきますが、ここでダメ出しをしようものなら、「これはもう二度と作らない」などと落胆したり、怒りをあらわにしたりします。

 

「おいしいよ」と言っておけば間違いありません。

 

 たとえおいしくなくても、彼女がすぐ後に食しますから、自分で「思ったほどおいしくないわね」などと自分で評価しますから、私が評価をくださなくてもよいわけです。

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         Dim Houさんによるpixabayからの画像

 

 若い頃には、仕事上や職場の食通などに連れて行ってもらった「一流の料理」に出会った経験から、知ったかぶりで「こんなふうに作るといいんじゃない?」などと言ってしまったものです。

 

 すると必ず「そんなおいしい店に、連れて行ってもらったことがないから分かんない」と返ってきたものです。

 

 最近では妻は、「毎日夕飯の献立を考えるのが面倒くさい」というのが口癖になってしまっています。

 

 そして娘に「今晩何が食べたい?」と投げるのですが、「おいしいもの」とそっけない返事が返って来て、がっかりしています。

 

 今ではお金さえ出せば、「一流レストラン監修の○○」などという商品・食材が手に入ります。

 

 しかし、毎日のようにそんな贅沢をするわけにはいきません。

 

 そして年齢がかさんできますと、塩分控えめ、カロリー控えめ、低脂肪高タンパクなどの条件がつきますから、よけい面倒なことになってしまっています。

 

 ときには「久しぶりに○○が食べたい」などと頭に浮かんでくることがあります。

 

 また食品スーパーやデパ地下などに、散歩がてらふらりと立ち寄った際に、食指をそそられる食材に出会うことがあります。

 

 そんな時は、清水の舞台から飛び降りるつもりで、身銭を切って買うことにしています。

 

 そして家に帰って、食卓に出される状態まで、責任を持って自ら料理をすれば、文句は言いません。

 

 しかしそんな非日常の食事はともかくとして、通常の日のメニューを考えて、私たちに供してくれるのですから、本人を前にしては言えませんが、感謝しかありません。

 

 決して“ダメ出し”などは出来ないのです。