団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

キンモクセイの香り、そして彼岸花の開花

 私の住む集合住宅の駐車場裏には数本の金木犀があります。

 

 私は金木犀の香りが大好きです。

 

 先日から香りが立ち始め、通りかかると、心が和みます。

 

 しかし不思議なことに、この季節に実がなり、あま~い香りが漂うまで、そこに金木犀の木があることを忘れてしまっているのです。

 

 金木犀は香りを周辺に振りまくこの時期を除いては、目立たない樹木です。

 

 普段傍を通りかかっても、まったく意識にのぼりません。

 

 甘い香りが漂いはじめて、キンモクセイの存在を再認識することの繰り返しで、今日まで月日が経ったのだなと思い知らされます。

 

 思い起こせば、私のこれまでの人生の中で9月のこの時期は、夏休みが終わり、気を引き締めて仕事に臨む「戦闘モード」に入っている時期でした。

 

 したがって「そろそろキンモクセイの香りがする時期だな」などと予め心にとめる余裕がなかったのだなと改めて思います。

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  金木犀

 

 また、私の誕生日は9月13日です。

 

 今年も無事、誕生日を迎えることができました。

 

 齢を重ねるごとに、1年を無事に生きてきたことの有難みを、身に染みて感じるようになってきました。

 

 キンモクセイの香りに続き、昨日からヒガンバナが一斉に咲き始めました。

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   彼岸花

 

 近くの神社の庭で、数年前に造園業を営む管理人の方々が植えて、私達の目を楽しませてくれるようになりました。

 

 彼岸花は「まず花が咲き、後から葉っぱが伸びる」という通常の草花とは逆の生態をもっています。

 

その葉と花を一緒に見ることがない性質から「葉見ず花見ず」と呼ばれ、昔の人は恐れをなして、死人花(しびとばな)や地獄花(じごくばな)などと呼ぶこともありました。

 

 私の母なども彼岸花はあまり好きではないなどと言っていたものです。

 

 しかし、以前に埼玉県日高市の「ひだか巾着田」を見に行った時に、密集したヒガンバナの赤の鮮やかさに圧倒されました。

 

 誕生日を迎えた直後に、咲き誇る「紅い花」をみると、少し感傷的になっている自分がいます。