熱海で起きた大規模な土石流災害を、一般人の映像提供で目の当たりにした私たちは、恐ろしさを目に焼き付けることができました。
流れた土石の大部分が「盛り土」だったこともわかり、宅地開発の際の経緯なども今後検証されることになります。
天気予報で「線状降水帯発生」という言葉を聞く度に、不安が搔き立てられます。
このところ毎年のように更新される最高気温や降水量、観測史上初という言葉はもはや日常的になりつつあります。
豪雨による土砂災害も後を絶たず、さまざまな防災策が講じられる中、改めて見直されているのが森の持つ水源涵養機能です。
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森林土壌はスポンジのように多孔質で高い保水力を持ちます。そのため、大雨のときにはある程度の貯水が可能であり、少々の日照りが続いても河川に流れ込む水量を一定に保ち、氾濫や渇水を防ぐことができるのです。
しかし線状降水帯が発生すれば、その地域の森林のあちこちに綻びが生じ、土砂災害が発生します。
そのような危険な箇所は、ある程度事前に分かっているはずですから、災害を防ぐ手立てを急ぐべきでしょう。
また、今回の熱海の災害地域を含めて、上流付近にあったメガソーラー(大規模太陽光発電所)で森林の保水力が落ちたのが原因ではないかといわれ、静岡県は調査に乗り出しました。
この因果関係は今のところ不明なのですが、危険な土地に建てられているメガソーラーは全国に多いようです。
脱炭素社会にむけて、太陽光エネルギーの確保も大事なことですが、もしメガソーラー建設によって、森林保水力が下がるのだとすれば、見直しが必要です。
保水力機能を向上させる最も有効な手段が植林です。
1本の木を植えて育てることは容易ではありませんが、自治体や森林組合による支援もあり、多くの森林ボランティアが活動しています。
また若い世代の人達が、森林保全にむけた活動に興味を示していることは救われる思いがします。
NHKの朝ドラ「おかえりモネ」で、森林組合で仕事をする主人公モネに対し、祖父が「山は海と空につながっているんだよ」と話すシーンが印象的でした。