団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

「移動スーパー」が見直されている

 私の実家のある町は温泉地です。

 

 温泉地の一角に昔は湯治客専門だった旅館がいくつかあります。

 

近隣の農家の人達が農閑期になると、一年間働いた身体を癒すために毎年やってきて、二週間以上も当時旅館に滞在して、湯に浸かっては部屋での休憩を繰り返して、日がな一日を過ごします。

 

 食事はといえば、共用の台所があって、そこで自分達で食事を作って部屋に運んで食します。

 

 食材はといえば、農家の人達ですから米・味噌・野菜などは自前のものを持ち込むのが一般的です。

 

 そこへ週に1~2回、移動販売の車がやってきます。

 

 肉、魚、豆腐などなど、湯治客がほしいと思うものは大体何でも揃います。

 

 移動販売車がきた日には、たくさん買い込んで、仲良くなった湯治客どうし集まって鍋料理などを囲んで宴会がはじまることもしばしばです。

 

 私も一度はこんな湯治生活を経験してみたいと願っているのですが、まだ実現していません。

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  Jill WellingtonさんによるPixabayからの画像

 

 このような過疎地をまわる移動販売車は、以前から各地で活躍していましたが、最近は都市部でも「移動スーパー」と称される移動販売車が活躍しているといいます。

 

 都市部でも歩いて行ける距離に日常品を変えるお店がなく、買い物に困っている、いわゆる「買物難民」が存在していることは知られていました。

 

 2015年の農林水産省の推計では、自宅から食品店までの距離が500メートル以上で、車を所有していない65歳以上の人口は824万人に上ります。

 

 このうち都市住民は491万人で6割を占めます。

 

 加えて、コロナ禍の中で、感染を恐れて買い物にいくことを躊躇う人が増えていて、移動スーパーの需要が高まっているといいます。

 

 移動スーパーは、住宅街のほか公園や客の玄関先など1日に6~20か所程度まわります。

 

 商品は常温や冷蔵、冷凍の食品、洗剤、日焼け止めなど約400品目1200点に上るといいます。

 

 昨年からの緊急事態宣言下の生活で、外食を控える生活が常態化するなか、レストランや食堂などが、テイクアウトや宅配サービスを始めるケースが増えましたが、移動スーパーも今後増えていくのでしょうか。