団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

新興国におけるデジタル化の脅威とチャンス

 日本のデジタル化は、何故にこうも遅れてしまったのでしょう。

 

 過去の経済発展のビジネスモデルにあぐらをかき続けてきたことや、縦割りで閉鎖的慣行を変えようとしなかった、行政の仕事の進め方に問題がある、と言われています。

 

 かつてベトナムがベトナム戦争後の処理を終え、経済復興を目指そうとしている時に、仕事で現地を訪れたことがあります。

 

 ホーチミン市に滞在していた時に、ホテルから街並みを眺めていると、日本が第二次大戦の敗戦を経て、戦後の復興を遂げようとしていた昭和30年代の日本の街並みに酷似しているようで、懐かしさを覚えた記憶があります。

 

 当時、経済復興をはかるうえで必要な通信インフラの整備が課題となっていました。

 

 しかし携帯電話が普及し始めていた頃でしたから、かつて日本が長い時間をかけて、全国に電話回線を張り巡らせてきた当時に比べ、はるかに短い時間で、携帯電話の基地局を設置するだけで、通信インフラを整備することが可能なことを知り、感慨深い思いをしたことがありました。

 

 これからは、先進国が経済を発展させてきた頃より、ショートカットした早いスピードで、社会経済の基盤を整えることが可能な時代になったのだと。

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      LUM3NさんによるPixabayからの画像

 

 同様なことが、デジタル化という最先端の領域で起きようとしています。

 

今、新興各国では、デジタル化の波が押し寄せています。

 

 世界のインターネット・ユーザーの7割以上が伝統的な先進国ではない非OECD諸国にいます。

 

そして、デジタル新興国は、先進国を「飛び越え」る形で発展を遂げようとしているのです。

 

 もはやデジタル先進国となった中国は、次世代通信技術の分野で米国と熾烈な覇権争いを繰り広げています。

 

 そしてアフリカ諸国でも、デジタル化の波が押し寄せていますが、インフラの未整備など漸弱性を併せ持っており、「最後の巨大市場」といわれるアフリカ大陸の可能性に先進各国が注目し、競って支援の働きかけをしようとしています。

 

 日本は、「デジタル後進国」といったレッテルを貼られないよう、国内の社会経済システムのデジタル化を推し進め、そして日本の強みを活かしたアフリカへの支援を急ぐ必要があります。