団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

この週末の二人の死

 父親が退院をしたと聞き、様子を見に実家に行って来ました。

 

前日には短時間に記録的大雨が降り、あちこちで落石や崖崩れが起きたとニュースで報道されていましたので、気にはなりましたが、予定通り車を走らせます。

 

途中ドライブインで昼食休憩をとり、道路情報をチェックすると、崖崩れが起きた場所がありますが、片側通行で何とか通れるようです。

 

 途中で昨日と同じような雨に出会います。フロントガラスを雨が激しく叩きつけて前が見えない状況になり、慌ててライトを点灯し、ゆっくりとしたスピードで車を前進させます。

 

こんな豪雨の中での運転は、恐怖以外の何ものでもありません。

 

しかしその後まもなく、雨は小ぶりになり、視界も開けてきて、ホッとします。

 

実家に繋がる山あいの道路を走らせながら、道の脇を流れる川にちらっと目をやると、激しい濁流と化しています。

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      ecoplay1さんによるPixabayからの画像

 

【従姉妹○○の死】

 

 片側通行の道をやっと抜けて実家に到着、車を庭先に入れるとすぐ、退院をした父親が玄関を開けて、出てきました。そして第一声「〇〇が死んだよ」。聞いた私は「エッ!」と絶句。

 

 ○○とは私より一歳年上の従姉妹です。

 

 随分前から糖尿病を患い、数年前には目が見えなくなってしまいました。

 

 重ねて人工透析で3日に1度は夫の運転で通院する生活を送っていたのです。

 

 私が実家に到着した日の早朝に、病院にて子や孫、そして姉夫婦に看取られて、最後は静かに息を引き取ったといいます。

 

 その後、遺体は家に運ばれたと聞いて、父は従姉妹宅に駆けつけてきたのですが、足の悪い母親は家に残したままでしたので、私が着くなり、自分も行きたいから連れていけ行けと言います。

 

 足の悪い母を何とか車に乗せ訪ねてみると、親類縁者や組内の人たちでごった返していました。

 

 母にとっては姪っ子にあたります。

 

 遺体が安置された所まで案内され、母は「なぜ私より先に死んでしまうの」と遺体に話しかけるばかりです。

 

 従姉妹○○の夫は、私の中学校時代の同級生です。亡くなった当日ということもあり、まだ茫然とした表情をしていましたが、私としばしこれまでの闘病生活を支えてきた話をしているうちに、涙がボロボロとでてきて、悲しさとホッとした気分がないまぜになった彼の表情をしばし見つめ続けました。

 

 長居をしても迷惑になりますから、○○の姉に対して、同じ話を繰り返している母をつれて実家に戻りました。

 

【釣り堀のご主人の死】

 

 私が実家に行った前日に、その地域を突然襲った豪雨により犠牲者がでました。

 

 犠牲者は私も知っている釣り堀のご主人、急な豪雨に慌てて木橋を回収しようとして、流されてしまったようです。

 

 これまでも台風が来るときは、予め木橋を撤収して備えたとのことですが、今回は不意を食らったような豪雨が降ったことで、悲惨な結果を招いてしまいました。

 

 その釣り堀には、娘たちが小さい頃、帰省するたびに遊びに行って、マスを釣ってはその場で炭火で焼いてもらい、食べた思い出があります。

 

 父の退院後の様子を見に行くための帰省でしたが、思いがけず二人の死に出会うことになってしまいました😢。