いよいよ緊急事態宣言が発表されます。
首都圏での感染防止にむけての対策が本格的に実施されますが、この宣言による自治体の緊急事態措置により、ニューヨークのような感染爆発をどこまで防げるのか注目されます。
以前に中国が、今回の新型コロナウィルスが「エアロゾル感染」の可能性があると発表していました。
そしてニューヨークの爆発的感染拡大を目の当たりにして、アメリカ政府もエアロゾル感染の可能性を認めざるを得なくなったとの報道を耳にしました。
エアロゾルとは、「気体中に浮遊する微小な液体または、固体の粒子」のことです。
大きさでいえば、直径が0.001μmから100μmの粒子、ということのようです。
エアロゾル感染は、従来言われている「接触感染」や「飛沫感染」だけでなく、ごく普通の会話をしただけでも感染するようです。
エアロゾル感染については、2月8日の中国の発表に対して、日本では、2月10日に厚生労働省結核感染症課が「日本国内で分かっているデータを分析しても、空気感染したと証明できるに足る証拠は見つかっていない。」という見解を示していました。
最近になって4月3日のNature Medicineに「飛沫やエアロゾルでのウィルス検出とマスクの効果」という論文が掲載されました。
それに対して山中伸弥教授は、ご自身の「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」において
「実際の患者の協力で、マスクの効果を科学的に解析した貴重な研究。
患者の飛沫やエアロゾル内のウイルスが検出され、飛沫感染やエアロゾル感染の可能性が指示された。
一方で、患者の2/3では飛沫やエアロゾルでウイルスが検出されず、他人への感染性は患者により異なる可能性が示唆される。
コロナウイルス感染者では、マスクにより飛沫やエアロゾルへのウイルス排出が抑制できることが示唆された。
本研究は普通感冒の原因のコロナウイルスが対象であるが、新型コロナウイルスにおいても、マスクの同様の効果が期待できる可能性がある。」
とのコメントをされています。
感染爆発を最前線で経験している米国の何人もの日本人医療関係者が、ニューヨークで起きていることが、東京で起こる可能性が高いと警告しています。
いま都内では屋外を往来している人、電車で移動している人はほとんどの人がマスクをつけています。
元来、マスクをする習慣のない欧米人に比べると、日本人は冬場や花粉が飛ぶ時期にはマスクをしての外出は一定の割合で根付いていました。
この違いで、数週間後に感染爆発をある程度回避できていると良いのですが……。