団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

「ポツンと一軒家」にみる「昔気質」の精神

【思いがけない高視聴率】

 TBS系列の「ポツンと一軒家」という番組が高い視聴率を維持し、好調です。

 

 最初はスポットの番組でしたが、好評だったことからレギュラー番組に格上げされ、日曜日のゴールデンタイムに放映され、NHKの「いだてん」をのみこんでしまった格好です。

 

「いだてん」の脚本を担当している宮藤官九郎さんは、深夜番組で「今年はあまり良い年ではなかった。はやく過ぎてほしい。」と嘆いていました😊。

 

 ま、それはともかくとして。

 

 この番組は、全国にあるポツンと一軒家を取材してまわり、そこに住む人達の生活ぶりやこれまでの歴史を紹介しています。

 

 最初からまわりに誰も住んでいない場所を選んで建てた一軒家もあれば、昔はまわりに何軒か住まいがあった集落だったのが、みんなそこを離れていったため、結果として一軒家になってしまったというケースもあります。

 

 いろいろな人間模様が繰り広げられますが、目立つのは「親や祖父母が築き上げた、自然に溶け込んだ住まいを守り続けながら生活を営んでいる」というパターンが多いことです。

 

 一昔前であれば「親か受け継いで家を守る」ということは当たり前でしたが、高度成長期以降、職を求めて、子供たちは都会に出て行ってしまい、残された両親が亡くなると空き家になって放置されるという家が、全国に数多く発生するようになりました。

 

 そんな中、あえて不便なふるさとの家に止まり、または都会から戻ってきて住んでいる人達の生き様が紹介されていきます。

 

 

【昔気質な生き方】

 この番組を見ながら、「昔気質(むかしかたぎ)」という言葉を思い浮かべました。

 

 新しいものよりも、伝統的な考え方・やり方を大切にする気質といった意味ですが、先祖や親を敬いつつ、律義にその地を守り続ける姿は、我が身に振り返って度々色々なことを考えさせられてしまいます。

 

 私は長い間実家を離れて生活をしていますが、時折実家を訪ねると何故か心が落ち着きます。

 

 番組のMC所ジョージ・林修のコンビは、軽いノリで驚いたり、感心したりはしますが、「なぜそこに住み続けるのか」といった突っ込んだテーマにまでは踏み込みません。

 

 それを見た視聴者の解釈に任せようということなのでしょう。

 

 この番組に登場する家を守り続ける人達が、度々「ここにいると落ち着く」という発言をします。

 

 生まれ育ったその地の自然、空気・水・風の臭いを身体で感じ取っての言葉であることは、田舎育ちの私にも分かるような気がします。

 

 自分の心を納得させる生き方を選んでいることなのか、などと思いながらこの番組を見ています。