7月18日に俳優の常田富士男さんが亡くなりました。
常田さんは黒澤明監督の「赤ひげ」や今村昌平監督の「楢山節考」「うなぎ」などの作品に出演した個性派俳優です。
しかし我が家にとっては『まんが日本昔ばなし』の語り手として市原悦子さんと活躍した常田さんの存在が記憶に残っています。
「むかし、むか~し、あるところに、おじいさんとおばあさんが仲良く暮らしておりました…」で始まる昔ばなしは、何とも味わいのあるものでした。
当時は毎日忙しく仕事に追われる日々を過ごしておりましたので、常田さんと市原さんの語りつぐむこのアニメ番組は本当に癒されるものでした。
1975年に始まったこの番組は約20年間続いた番組でしたが、番組が終了すると聞いた時には、とても残念だったのを記憶しています。
娘達が小さい頃でしたので、毎週一緒にテレビの前で番組の主題歌を歌ったのを懐かしく思い出します。
当時の記憶媒体はVHSでした、せっせと撮り溜めたVHSが膨大な量になってしまい、家内から処分するように言われてしまいました。
捨てるのも忍びないので、こっそり実家に運び、物置の隅にしまってあります。
いまやVHS再生のビデオデッキも使えなくなってしまいましたが、VHSをCDに落とし込むサービスもあるようです。量的に全部というわけにはいきませんが、一部を引っ張り出してCD化してみようかとも考えています。
常田さんはこの『まんが日本昔ばなし』の仕事が好きだったようで、市原さんに「入れ歯になるまで、やろうね」と話していたそうです。
市原悦子さんは現在でも、朗読者としても活躍していますが、常田さんの少ししわがれた語りの声が私はとても好きでした。
日本各地に、昔から語り継がれてきた民話があります。これらは語り部の長老たちが代々受け継いできたもので、記録として文字化されたり、音声として残されたりしていないものも、まだまだあると聞きます。
これらを掘り出して、常田さんにもっと語りかけて頂きたかったと思うだけに残念です😢。 合掌