親の様子を見に実家に行ってきました。丁度お天気もよく、絶好のドライブ日和です。
高速道路を降りて、しばらく車を走らせると、山道にさしかかります。通り慣れた道ですが、今回は晴れた中、目に飛び込んで来る新緑の緑に圧倒されました。
人間が本能的に好きな色は、緑色なのだそうです。
かつて人間は、氷河期の過酷な環境を生き延びるため、一面白い世界を彷徨います。そして食料である植物をいち早く見つけるため、人間の目は、緑色に敏感になったと聞いたことがあります。
そして、人間は緑色がよく見える目に進化したらしいです。
普段は、生活の中でほんの少しだけの緑に触れることしか出来ないのですが、これだけ四方八方から新緑が迫ってくると、目と身体全体が、反応して、喜んでいるような気がします。
森林浴という言葉がありますが、森林の中に、身を置くことにより、リラックス効果やそれ以外にも健康に良い作用をもたらすのだそうです。
緑に囲まれた生活は、確かに良いだろうし、そういう生き方を選んで移り住む人もいるのでしよう。
私の場合、それを選択するかというと、NOです。一年中、こんな新緑に囲まれた環境なのではなく、長く厳しい冬の生活も、よく知っています。
実家の隣は、叔父の家なのですが、長いこと住んでおらず、ある冬の日、ひょっこりやって来て、泊まったのだそうですが、あまりの寒さに一晩で逃げ帰ったそうです😊。
この生活に慣れていないと、冬の生活は大変です。
その分、春になり緑が芽吹く季節になると、住んでいる人達は新緑の色に喜びを感じてきました。
私は、故郷を離れて約50年が過ぎました。若い時には、年に数えるほどしか帰省をしませんでしたが、親の老いが進んできた昨今は、頻繁に様子を見に、顔を見せるようにしています。
その間、自分にも両親にもいろいろな出来事が起こり、喜怒哀楽を繰り返しながら、齢(よわい)を重ねてきました。
しかし、一人ひとりにどんなことが起きようと、自然は変わらずに、季節の移ろいを、私たちに見せてくれているのだなとしみじみ感じた次第です。
たった一泊で、新緑に包まれた世界に別れを告げて、アスファルト・ジャングルで待っている用事のため、戻らなければなりません。
いつものことなのですが、帰る朝になると母親に引き留められ、寂しそうな顔をされるのが、少々辛いのですが、振り切って出発しました。
短い時間でしたが、新緑に自分の目と身体がパワーをもらったような気がします😊。