団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

84歳の若宮マーチャンの活躍に脱帽

【ⅠTを使いこなす84歳】

 私がブログを始めようとしたきっかけは、世界最高齢アプリ開発者の若宮正子さんの存在でした。

 

 82歳のときにシニア向けのゲームアプリ「hinadan」を開発し、米国アップルの開発者イベントWWDCに招待され、注目を集めた方です。

 

 その後も活躍していることは、時折見聞きはしていましたが、あれから2年が経ち、今どのように過ごされているのだろうと思っていました。

 

 そんな折、若宮さんの近況を紹介する記事をみつけました。

 

 講演や執筆、視察旅行とその報告、シニア向けサイト「メロウ俱楽部」の管理運営者等、活躍の場をさらに広げているようです。

 

「マーチャン」の愛称で親しまれている若宮さんですが、普段の生活ではどのようにITと付き合っているのでしょうか。

 

 以下、BuzzFeed Japanの小林明子さんの記事を抜粋・引用させて頂きました。

 

 マーチャンは神奈川県内の主要駅のすぐ近くにある3LDKのマンションで一人暮らしをしています。

 

 その自宅のリビングは、スマートホーム化されていて、一人暮らしなのに会話が響きます。

 

 84歳のマーチャンの呼びかけに、AIスピーカーが応えているのです。

 

スマートスピーカー「Google Home」と、2019年6月に国内で発売されたスマートディスプレイ「Google Nest Hub」の2台が活躍しています。

 

照明、エアコン、テレビ、ロボット掃除機のルンバと繋いであり、「OK グーグル」と声をかけて操作をしています。


「ねえグーグル、なぞなぞを出してください」
         ↓
「わかりました」

 

 マーチャンはグーグルにも丁寧語で呼びかけます。

 

「OKグーグル、リビングの明かりを30%にしてください」
「ねえグーグル、お掃除をしてください」

 

 Google Nest Hubは、ディスプレイで写真やYouTubeを見たり、ルーティン機能を使って一連の動作を設定したりすることもできますが、マーチャンの使い方はいたってシンプルで、話しかけることと家電を動かすことだけです。

 

「私、例外的にすごく忙しいおばあさんなので、写真なんか見ている暇ないんですよ*1

 

 敬老の日を前にした9月13日、東京・六本木のGoogle社であったメディア説明会では、Google Nest事業本部長の秋山有子さんが、シニアに向けたスマートディスプレイの活用法を説明した。

 

「家族の写真をデジタルフォトフレームで共有したり、昭和の歌謡曲をSpotifyで聞いたり。リマインダーを設定して忘れものを予防したりすることもできます」

 

 続いて登壇したマーチャンは、音声検索や家電の操作を活用していると説明し、こんな一言で会場を笑わせた。

 

「年寄りってのは、体は動かなくなっても口だけはいつまでも達者ですから、活用できると思いますよ」

 

さらにこう続けた。

 

「『冷房を23度にして』『やっぱり寒いから28度にして』と頼むと、同居人はうんざりするでしょうが、OKグーグルは嫌味を言ったりしませんから。気兼ねしなくていいですね」

 

いつか身体が動かなくなったときに、頼れる人はいるだろうか。大規模な災害が起きたらどうやって避難すればいいのだろう。倒れたまま何日も誰にも気づかれなかったとしたら......。

 

「私の老後はいつなのかしら」と笑うマーチャンにも、そんな心配はある。

 

 スマートホームは便利だが、現状は家の中だけで完結している。「外部との接点を設けられると、もっと安心できますね」とGoogleに提案していた。


 技術の変化のスピードが早い時代ですよね。他の時代を生きた人の85年と、私たちのように歴史絵巻を駆け抜けた85年は違うんでしょうね」

 

 エクセルを表計算に使うのではなく、セルに色を入れて「エクセルアート」として楽しんだり、雛壇にひな人形を正しく並べるアプリ「hinadan」を開発するためにプログラミングを学んだり、常識にとらわれない形でITを活用してきたマーチャン。

 

「私はただ、変化がおもしろいから、もっとITを勉強したいんです。もはやITなしには生きられない時代ですが、やらなきゃいけないからやるのではなく、やるなと言われても、やりたいんです」

 

 

【老いてからこそデジタルを】

 では、多くのシニアがITに苦手意識があるのはなぜなのでしょう、と問うと、即座に答えが返ってきた。

 

「それは、シニアが無視されてきたからです」

 

 ITに限らず家電も含め、高度経済成長期からの技術の進歩はめざましく、一方でユーザーが置き去りになることも少なくなかった。

 

「例えば炊飯器なら、ご飯を炊ければ十分なはずが、おかゆが炊け、パンが焼ける機能がついているものもあります。各メーカーが多機能・高性能で競うようになり、逆に基本的な操作がしづらいと、素人は取り残されてしまいます」

 

「アナログの人には、デジタルのことでもアナログで伝えないと伝わらない。素人との接点になる人が必要なんです」

 

 自らが「素人との接点」になるため、11月に出版予定の『老いてこそデジタルを』(1万年堂出版)では、専門用語を使わず、わかりやすくITについて説明している。

 シニアがIT機器を初期設定するときのサポートが必要だと総務省に提言し、デジタル活用支援員の導入に向けた動きも進んでいる。
(以上、BuzzFeed Japan 小林明子氏の記事より抜粋・引用させて頂きました。)


 ますます意気軒昂のご様子の若宮正子さんの近況を知り、勇気づけられる思いがしました😊。

 

 

 

 

*1: