団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

人と野生動物の共生

【人と動物は共生してきた】

   日本の国土の約7割(66%)は森林です。

 

 森林の中では多くの動物が生息しています。

 

 時折やってくる人間の目を逃れるように生きてきました。

 

【農作物被害が深刻化】

  しかし近年、イノシシや鹿、サルなどの生息数が増え、餌を求めて里に降りてきて農作物を食い荒らす被害が深刻化しています。

 

 そのため被害のある地元自治体や住人は、里山整備や耕作放棄地の解消に取り組んで、野生鳥獣の生息地と農地や集落との間に緩衝地帯を設けようとしています。

 

 人と野生鳥獣とのすみ分けの試みです。

 

 しかし急速に進んでいる過疎化・高齢化が、緩衝地帯として機能してきた里山の荒廃を加速しています。

 

 私の実家でも毎年父が、狭い畑を耕して野菜類を育てるのを楽しみに生きてきましたが、収穫時期になるとサルや鹿がやってきて食い荒らしていきます。

 

 先日父に会ったら、「今年は野菜を植え育てても、どうせサルに食われてしまうから、やる気がおきない」と嘆いていました。

 

 猟銃で威嚇して、山に追いやろうともしているようですが、猟銃を使いこなしてきた人達が高齢化で引退してしまい、後継者も簡単には見つからないのが現状だといいます。

 

 

【狸たちの悲哀】

  昨夜放映された「平成狸合戦ポンポコ」を20年ぶりくらいに、懐かしく見ました。

 

 狸達の棲み処だった山を、人間が自分達が住むために伐採し、大規模なニュータウンを作ろうとするのに、果敢に抵抗し奮闘する様が面白おかしく描かれています。

 

 舞台となったのは多摩ニュータウン、私の友人・知人も何人か住み続けています。

 

 しかし初期に開発されたエリアにおいては高齢化がすすみ、昭和46年に入居が始まった諏訪・永山地区では今後人口の32%が減少すると予想されています。

 

 居住面積の狭い集合住宅の建て替えなども検討されていますが、課題も多いようです。

 

 もはや狸たちが戻ってこれる場所にならないことは間違いないでしょう…。