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団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

友人の孤独 その2

   夏頃には北海道に住む娘さんの家の近くに移り、介護施設に入所すると言っていた友人から引っ越しの連絡がきません。

 

 気になって電話をしてみました。すると「引っ越すのをやめた」との返事です。
体力がさらに衰えてしまい、歩くこともままならず、北海道に行こうにも空港にすら行くことが出来ないありさまだ、というのです。

 

 娘さんは介護施設探しに走り回っていただけに、行かないと連絡したら、相当怒られたそうです。

 可愛そうになって、別の友人と一緒に会いに行くことにしました。

 

  すると「会いに来てくれるなら、一緒にお酒を飲みたい」というのです。
一瞬どうしたものかと返答に窮しましたが、いまさら健康を害するからと止めたところで仕方がないのかと思い、了承して電話を切りました

 当日、待ち合わせ時間の夕方5時に、友人の住んでいる最寄り駅で落ち合いました。駅まではタクシーを利用して何とか移動できるとの返事だったからです。

 会ってみると、予想していたより元気そうでホッとしました。

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   3人で駅前の酒屋に入り、再会を祝しビールで乾杯しました。3月と4月にお見舞いに行った時は病院内でしたから、こうしてお酒を飲むのは20年ぶりくらいです。

 

 飲みながら、近況を色々聞きました。現在、介護支援制度により、訪問医療でインスリン注射の施術と、週2回の家事支援を受けているとのこと。奥さんとは別居しているのですが、日常生活に必要なことはかろうじて、それで保たれているようです。

 

 会話をしている間にも、ヘルパーさんからの電話が入り、受け答えの声にも張りがあり、入院時よりもしっかりしている気がします。

 しばしの間、昔に戻り会話が弾みましたが、酒のつまみにはあまり手を付けないのが気になります。

 

 「家では何を飲んでるの?」と訊くと、日本酒だといいます。早く酔えるからなのだそうです。

 これは普段一人にしておくと、完全にアル中になるなと心配になります。


 会話している最中にまた携帯が鳴ります、会話を聞いていると再びヘルパーさんからのようです。「飲み過ぎてはいけません!」といったお小言も頂戴しているようです。

 

 飲むのは早々に切り上げ、まだ時間が早いのでカラオケにでも行こうと提案すると、二人とも賛成しましたので、酒屋を後にします。

 

 カラオケ店であれば、それ以上深酒することはないだろうし、歌うことで気分転換になるだろうと思ったのです。

 カラオケ店に入るなり、もう一人の友人はタンバリンとマラカスを借りています。気分を盛り上げようとしているようです。

 

 彼は弱っていく両親を心配し、実家を売り払って、そのお金で有料老人ホームに入れ、その後相次いで亡くなる両親を看取った経験を持ちます。

 

 いまは悠々自適なのか、毎日テニスやゴルフ三昧の生活をしているようです。

 

 しかし奥さんを含め、家族全員が仕事を持ち、誰も相手にしてくれないと寂しがります。

 

 私はカラオケを歌うのは、もう5~6年ぶりなのですが、それでも昔の持ち歌を思い出しながら選曲しました。二人も同じような行動をとっています。

 

 しばし代わる代わる歌い、最後の方では努めて明るい曲を選曲し、タンバリンとマラカスで盛り上げながら、やけ気味に大きな声で歌いました。

 

 久しぶりに声を張り上げて歌ったことに、二人とも満足したようです。
そして「我々3人は破滅型人間かもね?」と自嘲気味に大笑いして、店を出ました。

 

 別れた後、帰りの電車の中で、気分転換にはなったのかも知れないけれど、これで良かったのかなと、複雑な気持ちになりました😢。