団塊おんじ 人生100年時代を行く!

長く生きるかではなく、どう生きるかの試行錯誤録

愛は脳を活性化する

私は昔、生物物理学者の松本元先生(2003年没)に、次のような話を伺ったことがあります。

 

 松本先生の知り合いのお子さんが、つくば市内で交通事故に遭い、車に数メートルも跳ね飛ばされました。

 

すぐに病院に搬送され、集中治療室に運ばれます。すぐにご両親が駆け付けますが、医者からは「頭部を損傷しており、命はとりとめても、このままでは植物人間状態になってしまうかも知れない。」と宣告を受けました。

 

 お母様は、その日から毎日毎日傍らに寄り添い、お子様の手を擦りながら声をかけ続けたといいます。

 

 半年も経ったある日、傍らで声をかける母親にわずかに反応し、その後意識を取り戻して、医者も驚くほどの回復を見せたとのことでした。

 

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松本先生は、当時神経繊維研究の第一人者として知られていました。

 

ヤリイカの水槽内での人工飼育に世界で初めて成功し、その巨大神経細胞の興奮現象のメカニズムを物理学の立場から解明するなど、神経細胞の研究を通して、人間の脳のような「脳型コンピューター」の開発を目標にしていたのです。

 

 いわば今日の「人工知能(AI)」の草分け的研究を担っていた方です。
しかし道半ばで、2003年に62歳の若さでなくなりました。

 

 松本元先生の著書に「愛は脳を活性化する」があります。冒頭の話は、この著書のタイトルにつながる事例だったのです。

 

 しかし「愛は脳を活性化する」とは、何ともロマンチックな響きですね😊。

 

 

(この記事は、前回記事を一部訂正して、書き直したものです。前回記事をご
 覧いただいた方には、重複した文章をお読み頂くことになってしまい申し訳
ありません🙇。)